ダイエットの解説になると↓よくこう言う方がいます。
「筋肉量が増えると基礎代謝量も増える。1日の総消費エネルギーのうち7割以上も基礎代謝だから、ダイエットには筋肉量を増やすことだ」
(※基礎代謝とは眠っていても心臓を動かしたり呼吸したり体温を保つなど『生命を維持するために必要なエネルギー』のことです。)
その解説に対して今度は別の方が↓よくこう言います。
「筋肉量が増えても基礎代謝量はちょっとしか増えないからダイエットにはほとんど貢献しません」
と反論しています。
まず、『筋肉量が増えると基礎代謝量が増える』ということ自体は間違いありません。
筋肉が1キログラム増えると、基礎代謝量は約15キロカロリー増えます。
こう見ると微々たるものかも知れませんが、デスクワーカーで筋肉量が激減している方にとっては、バカにできないことで、たくさん筋肉量が増えて「チリも積もれば」になります。
小さいことの積み重ねで、ダイエットは成り立ちます。
そして、もっと影響がある重要な部分が、説明されていないから分かってもらえないのです。
それをこれから解説します。
簡単です。
筋肉量が多い人が、重い重量を使って筋トレをしたとします。
そうすると当然、ダメージを受ける筋組織の量も多いですよね。
そして、それを修復するための成長ホルモンの量も多く分泌が必要になります。
成長ホルモンは脂肪分解効果が高いですから、多く分泌されれば、当然代謝量は増えますよね。
この『修復過程における副産物である代謝量』が、
先ほどの「筋肉が1キログラム増えると、基礎代謝量は15キロカロリー増えます」のデータに含まれていないのです。
単純に筋肉の部分の消費カロリーしか見ていないからです。
でも一方、「筋肉量が多い人は、寝ていてもやせます」と言うのも、誇張になってしまいます。
正しくは、
「筋肉量が多い人は、高負荷の筋トレをした後なら、寝ていてもやせる量が多いです」
ということになります。
筋肉量が少ない人だって、高負荷の筋トレをした後なら、トレーニングしないで寝た時よりもやせる量は増えます。
そして、筋肉量が増えて、高負荷の筋トレをした後なら、筋肉量が少ない時よりもやせる量がもっと増えます・・・
ということなのです。